2010年04月28日

「社会的責任と倫理」

「企業倫理とはカズイストリー(決疑論)である。」

カズイストリー(決疑論)
*訳注 倫理と義務の選択において義務を上位におく理論。

「企業理念とは何か。西洋哲学の歴史家ならばカズイストリー(決疑論)だと
答える。」


決疑論(けつぎろん、casuistry) は、一般的な宗教ないし道徳上の規範を特殊・個別の事例に適用するに際し、類推によって一定の結論を得るための実践的な判定法である。

もともとはローマ・カトリック教会教父告解の際の指針を与えるためのもので、中世のスコラ学で重視されたが、近代に至って16世紀から17世紀にかけて個人の道徳的な判断に指針を与えるものとして発達した。イギリスの新聞では、人生相談欄において、自分の娘と知らずに結婚してしまった男性の場合、父親としての道徳的義務と夫としての道徳的義務が相反するが,今度どのように行動すればよいかとの質問に対し、回答者が道徳的な見地から複数の選択肢を挙げて指針を示すというような形でなされていたこともある。

小説の誕生を促したとも言われる。(Wikipedia)


casuistry

ca・su・ist・ry /k[N16-A171][N16-A172]ʒuɪstri/
―【名】【U】
2 【論・哲】 決疑論 《社会慣行教会などの律法に照らし行為道徳的正邪決め(ようとす)ること》


「カズイストリーは、支配者たる者は、個人として求められる倫理と国家に対する責任とのバランスをはからなければならないとする。つまり、普通の人に適用されるルールは、社会的な責任をもつ者には適用されないということである。彼らにとって、倫理とは、個としての良心と、地位による責務との考量によって定まるべきものである。すなわち、支配者は支配される者の利益を優先すべきであるがゆえに、一般の倫理を免除されるとする。

かくして独占禁止法違反も、カズイストリーからは殉教とまではいかなくとも美談と変わりうる。

一九五〇年代末に起こった重電談合事件では、GEの幹部数人が発電用機器の受注について、ウェスチングハウスおよびアリス・チャーマーとの間で談合を行ったとして懲役刑を受けた。しかしこのカルテルは、三社のうち最も弱体だったアリス・チャーマーを守るためのものだった。事実、カルテルが解散させられるや、同社はタービン事業からの撤退と一〇〇〇人を越える従業員のレイオフを余儀なくされたのだった。」
(『すでに起こった未来―変化を読む眼』)

優先順位は「社員とその家族をまもること」
しかし、法を破らなければ続けられないような経営システム自体、破綻していないか?
経済活動にとって活動を阻害する「法」があるということかな?

まだまだドラッカーの言ってることが、パズルの一片が散らばっているような感じで、脳みその中でつながりにいまいち欠ける。
来年には「そうだ、そうだ」と言えるようになっているでしょうか?

(『ドラッカー 365の金言』)
P.F.ドラッカー (著),Joseph A,Maciariello(編),上田 惇生 (訳)
出版社: ダイヤモンド社 (2005/12)

 『組織はすべて、人と社会をより良いものにするために存在する。
  すなわちミッションがある。目的があり、存在理由がある』
  ・われわれのミッションは何か?
  ・われわれの顧客は誰か?
  ・顧客にとっての価値は何か?
  ・われわれにとっての成果は何か?
  ・われわれの計画は何か?
(『経営者に贈る5つの質問』)

「論語」一日一言
葉公、孔子に語りて曰く、吾が党に直躬なる者あり。その父、羊を攘みて、子これを証す。孔子曰く、吾が党の直き者は是れに異なり。父は子の為に隠し、子は父の為に隠す。直きことその中に在り。



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